子どもとの旅行は海や山が定番ですが、知的好奇心を探求する旅行として、「歴史を感じる旅」というテーマはいかがでしょうか?
国内で歴史を感じるおすすめスポットとしては京都、奈良に多いイメージがありますが、国内にはそれ以外にも歴史を感じる旅・観光のおすすめスポットは多数存在します。
今回は「九州の歴史」をテーマに、九州の歴史を感じる旅・おすすめ観光スポットを紹介します。いつもとちょっと違う旅行をしたい方におすすめです。
きりもんさん一家の2022年夏の家族旅行は九州の歴史探求をキーワードに3泊4日で福岡県、長崎県、佐賀県の九州北部3県を巡ってきました。歴史好きはもちろん、歴史を知らない人でも楽しめる旅行先でした(記事更新時点の情報です。詳細は公式サイトでもご確認することをおすすめします。)
ちなみに、2021年の夏の家族旅行は北海道で過ごすことで大自然に触れ合う。北海道らしさとは何か知る。がキーワードで、北海道へ2週間家族旅行をしています。ご興味あれば覗いていただけると幸いです。
とくに釧路湿原の川下りカヌーツアーはたくさんの野生動物を観察でき、北海道らしさを知ることが出来た時間でした。
それでは本題に入りたいと思います。
福岡県
鎌倉武士が数万の元軍より守り抜いた生の松原「防塁」
最初の蒙古襲来・文永の役後の建治2年(1276年)、鎌倉幕府執権・北条時宗が元軍の再襲来に備えて九州の諸武将に命じて築かせた石築地が元寇防塁。
博多湾岸の東西に20kmにも渡って延び、9ヶ所ほどが現存(国の史跡)していますが、肥後国の地頭(御家人)が担当したのが現・福岡市西区の元寇防塁跡(生の松原地区)。長垂海岸から小戸海岸にかけての生の松原(いきのまつばら)エリアに約2.5kmにわたり築かれた元寇防塁のうち、現在、防塁の一部は海岸遊歩道として整備され、見学することができます。
鎌倉時代の肥後国御家人・竹崎季長(たけざきすえなが)が描かさたという『蒙古襲来絵詞』(もうこしゅうらいえことば)には、生の松原の石築地の前を通過する竹崎季長の姿が描かれていて、歴史を目の前に鎌倉武士の活躍に想いを馳せることが出来ます。
地名(松原)とあるように、唐津道から立派な松林の中を歩いて向かいます。
専用の駐車場がないのでご注意を。最寄りの駐車場はタイムズ小戸、防塁まで歩いて15分程度掛かります。
日陰になるものもないので小さいお子さんや真夏に向かう際は水分補給に注意が必要です。
名称 | 元寇防塁跡(生の松原地区) |
所在地 | 福岡県福岡市西区生の松原 |
料金 | 無料 |
アクセス | 電車:JR下山門駅から徒歩8分 車 :福岡都市高速姪浜ランプから約2.9km |
問い合わせ | 福岡市経済観光文化局 TEL:092-711-4666 |
日本でここだけ!金印の実物を見ることが出来る福岡市博物館!!
日本の宝、九州の至宝、福岡市のプライド「金印」。
教科書の写真で見たことがあるかと思いますが。実物を見た方は少ないんじゃないでしょうか。福岡市立博物館で実物の金印を見ることが出来ます。
金印を観た感想は、想像よりも小さく、小さいながらも金の輝きと緻密な造りで圧倒的な存在感を放っていることに驚きました。
館内は広くて、他にも九州博多の歴史や文化など展示されています。特徴は、説明が今風でわかりやすくどんどん読み進めるところ。歴史の授業では習わなかった意外な「へぇ」もたくさんあり、おすすめです。
名称 | 福岡市博物館 |
URL | http://museum.city.fukuoka.jp/ |
所在地 | 〒814-0001 福岡県福岡市早良区百道浜3-1-1 |
料金 (常設展) | 大人 :200円 大学生:150円 高校生:150円 小・中学生無料 |
アクセス | 電車:西新駅から徒歩で10分 車 :福岡都市高速道路「百道(ももち)ランプ」から約3分 |
問い合わせ | 福岡市経済観光文化局 TEL:092-711-4666 |
勉強の神様へ合格祈願!菅原道真公へ想いを馳せる太宰府天満宮!!
福岡県太宰府市にある太宰府天満宮は、天神さまを祀る全国12000社の総本宮です。天神さまとは、菅原道真公のことで学問・至誠・厄除けの神様として知られています。一年を通し、受験生をはじめとする約1000万人もの参拝者が訪れるそう。
本殿以外にも中島神社がある裏手の山や宝物殿見るべきポイントがたくさんありました。参道にお土産店も充実しているのも魅力のひとつ。小豆あん入りの餅菓子「梅ヶ枝餅」は太宰府名物。焼きたてのおいしさは格別でした(写真なしです。。。)。
東京の人間としては太宰府は博多から遠い印象がありましたが、博多から車で約40分、電車で約45分と、思ったよりも気軽に訪れることが出来ます。九州の街並みを見ながらのドライブは「九州に来たなー!」と車内での家族の会話も盛り上がること必須です。
駐車場は近隣のコインパーキング含め多く見受けられますが、春・秋の観光シーズンだと駐車場が見つからないこともあるそうです。出来れば午前中の早い時間に訪れたいですね。
名称 | 太宰府天満宮 |
URL | https://www.dazaifutenmangu.or.jp/ |
所在地 | 〒818-0117 福岡県太宰府市宰府4丁目7番1号 |
アクセス | 電車:西鉄太宰府駅から徒歩で5分 車 :福岡都市高速道路「水城I.C」から6km(約15分) |
問い合わせ | 問い合わせフォーム TEL:092-922-8225(9時~17時) |
九州の古代史から近世の歩みを一挙公開!九州国立博物館!!
九州にある国立の博物館、通称きゅーはく。東京・京都・奈良に続く、全国で4番目の国立博物館です。
九州の旧石器時代から江戸末期(近世後期)までを時代別に5つのテーマで日本とアジア諸地域との文化交流の歴史を紹介しています。主に中国大陸から日本に伝わってきた美しい文化と芸術を堪能することができます。
1階には子供向けのアジア体験型展示スペースもあり子どもから大人まで楽しめるスポットです。
きりもんさんの子どもは元寇の「てつはう」の紹介動画がお気に入りでした。太宰府天満宮からも近く参拝とセットで楽しみたいスポットです。
名称 | 福岡市博物館 |
URL | http://museum.city.fukuoka.jp/ |
所在地 | 〒814-0001 福岡県福岡市早良区百道浜3-1-1 |
料金 (常設展) | 大人 :200円 大学生:150円 高校生:150円 小・中学生無料 |
アクセス | 電車:西新駅から徒歩で10分 車 :福岡都市高速道路「百道(ももち)ランプ」から約3分 |
問い合わせ | 福岡市経済観光文化局 TEL:092-711-4666 |
長崎県
西洋の文明伝来のスタート地点!長崎出島!!
江戸幕府の鎖国政策の約200年間、出島は日本で唯一ヨーロッパに開かれた貿易の窓口でした。砂糖や生糸といった商品売買の他にも、文化・学術の交流拠点として日本の近代化に大きな影響を与えました。
長崎の街中に溶け込むように存在する現在の出島。中に入ると江戸時代へタイムスリップ。敷地面積は広くはないものの、当時の往来品の展示や生活様式の説明など情報量は相当あります。
なので、1日複数回開催されるガイドツアーに申し込みしたいところ。ガイドさんがいれば理解度が深まり、楽しみ方が変わると感じました。
実は出島は100年復元プロジェクトで現在も復元作業の道半ばらしいです。現在は島ではなく陸続きとなっていますが、今後は出島の周りをお堀のようにして島の雰囲気を復活させるのだとか。死ぬまでに本来の出島を見たいところデス。
名称 | 出島 |
URL | https://nagasakidejima.jp/ |
所在地 | 〒850-0862 長崎県長崎市出島町6-1 |
料金 | 大人 :520円 高校生 :200円 小・中学生:100円 |
アクセス | 路面電車:「出島」から徒歩すぐ 車 :長崎自動車道長崎IC・ながさき出島道路から約1分 |
問い合わせ | 出島総合案内所 TEL:095-821-7200 |
長崎ちゃんぽん発祥!ここでちゃんぽん食べねばどこで食う!長崎新地中華街!!
横浜、神戸と並ぶ中華街・新地は、江戸時代中期に中国からの貿易品の倉庫を建てるために、海を埋め立ててできた街です。
東西、南北あわせて約250mの十字路は、長崎市の姉妹都市である福建省の協力でできた石畳。現在、中華料理店や中国菓子、中国雑貨など約40店舗が軒を並べているそう。
規模だけで比較すると横浜の中華街や神戸元町の中華街には見劣りしますが、横浜・神戸の中華街になく長崎の中華街にあるもの。それは長崎ちゃんぽん。
ここで食べることに意義がある長崎ちゃんぽん。本場のおいしさに家族3人感動して頂きました。
名称 | 長崎新地中華街 |
URL | http://www.nagasaki-chinatown.com/ |
所在地 | 〒850-0842 長崎市新地町10番13号 |
アクセス | 路面電車:「新地中華街」から徒歩1分 車 :長崎自動車道長崎IC・ながさき出島道路出口すぐ |
問い合わせ | TEL:各店舗へ問い合わせ |
佐賀県
弥生時代の生活様式を学ぶ。日本人のルーツを知る旅、吉野ヶ里遺跡!勾玉つくりを家族で楽しむ!!
吉野ヶ里遺跡は日本最大規模の弥生時代の環壕集落(かんごうしゅうらく)跡が楽しめる「公園」。
弥生時代中期の王の墓と考えられる墳丘墓(ふんきゅうぼ)の他、弥生時代における多数の住居跡、高床倉庫群跡、3,000基を超えるかめ棺墓などが発掘され展示されています。公園の面積は約500,000㎡、東京ディズニーランドとほぼ同じ大きさです。
遺跡には紀元前5世紀から紀元前3世紀までの弥生時代に形成された集落「クニ」の全貌や、弥生時代700年間の移り変わりを解き明かす貴重な資料が展示されています。
特に神殿や竪穴住居、巨大な物見櫓(やぐら)といった建築物の雄大さには圧倒されます。近隣には自然も多く弥生時代にタイムスリップしたような感覚になります。
遺跡全体で情報量が多すぎて消化しきれません(笑)。1日中遊べることは間違いなしです(1日券に+40円で2日間通し券が購入出来る)。
より楽しめるようボランティアの方にガイドをお願いして、いろいろ教えてもらいながら園内を回ることをおすすめします。
広大な敷地ですが遺跡エリアは公園の東口が近いです。遊具、野外炊事コーナーメインなら西口となります。夏場は暑すぎるため受付で日傘を借りるようにしましょう。
名称 | 吉野ヶ里歴史公園 |
URL | https://www.yoshinogari.jp/ |
所在地 | 〒842-0035 佐賀県神埼郡吉野ヶ里町田手1843 |
料金 | 大人(15歳以上):460円 中学生以下 :無料 |
アクセス | 電車:JR吉野ヶ里公園駅から約14分 車 :長崎自動車道東脊振I.Cを下り、385号線を南へ約5分 |
問い合わせ | TEL:0952-55-9333 |
弥生時代の暮らしを見て、感じて、体験できるスポットとなっていて、勾玉づくりや火おこしの「ものづくり体験」などのプログラムも充実感しています。
今なら親子で楽しみながら勾玉造りが出来ます。想い出と勾玉というお土産をゲットしませんか。
1つ200~250円で作成できるので旅の思い出に最適です。
家族3人で個性的な勾玉が出来ましたが、作る過程のあーだこーだ言いながら3人で作る時間が思いのほか、楽しいですよ。
ぜひ、お父さんお母さんもそれぞれ1つ作って同じ体験とお土産を持って帰って頂ければと思います。
佐賀城跡に再建された佐賀県立佐賀城本丸歴史館。
佐賀駅から車で10分の佐賀城跡に出来た佐賀県立佐賀城本丸歴史館。
日本で初めて本丸御殿の一部を復元し広さ2500平方mの規模になる建物。展示時期は主に日本の近代化を先導した「幕末・維新期の佐賀」がテーマ。佐賀城の変遷や佐賀藩の科学技術、偉人の功績などについて展示、紹介しています。
復元規模は当時の約3分の1ですが、木造の復元建物としては日本最大規模で、本丸御殿の復元としては日本で初めて。お城自体はないものの館内には館内に入ると45メートルも続く畳敷きの長い廊下や320畳の大広間があり、その迫力は一見の価値ありです。
展示は幕末の佐賀藩の歴史が中心となっており、入口にはアームストロング砲やスペンサー銃が展示されており、幕末・維新好きには堪らないラインナップ。
当時の佐賀藩は日本で初めての実用蒸気船を建造したり実用反射炉を完成させ鉄製大砲を製造したりと、幕末随一の科学力と軍事力を誇っていたのを知りました。
その他にも幕末の世を彩る人材を輩出した藩校「弘道館」を模した寺子屋風のシアターがあったり、扇子遊びがあったり、大広間でCGを使った記念撮影ができたりと子供連れでも楽しめる仕組み。
このクオリティで無料とは大変すばらしい!!また、ボランティアさんと一緒に館内を周り濃密な時間は、あっという間に1時間を超えてしまいました。
名称 | 佐賀県立佐賀城本丸歴史館 |
URL | https://saga-museum.jp/sagajou/ |
所在地 | 〒840-0041 佐賀市城内2-18-1 |
料金 | 募金をお願いしています |
アクセス | 電車:JR佐賀駅の南口から徒歩25分(タクシー10分) 車 :佐賀大和I.Cを降り、263号線を南へ約25分 |
問い合わせ | TEL:0952-41-7550 |
九州の歴史旅行!史跡、名所公開まとめ
九州北部の歴史旅行いかがでしたでしょうか。食べ物はおいしいし、史跡も多くとても楽しい旅行となりました。歴史好きなお子さんがいれば楽しい旅になること間違いなしです!
最後に吉野ヶ里遺跡のメッセージノートに子どもが記入したコメントを残しておきたいと思います。
東京から来ました。6さいくらいから行きたかったです。すごくべんきょうになりました。とても広いので電動のキックボードがほしいです。
今回もお読みいただきありがとうございました。
少しでもお役に立てたら嬉しいです!
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